はかどる。

ー工務店と建てる・建築家と建てない家づくりー

家づくりの最適ルート

今回は、家を一軒建ててみた経験から、家づくりの最適な流れをまとめたいと思います。

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一階にある寝室


まずは資金計画を立てる

家を建てよう!と思うと、まずは住宅展示場に行ったり、スーモカウンターに行ったり…と思われる方が多いかと思います(私たち夫婦もそうでした)が、正直これは全くの時間の無駄でした。

自分の理想の家のビジョンがない状態、家についての知識がない状態で住宅展示場に行っても、単に立派なお家をなんとなく見るだけ…営業マンの営業トークに付き合わされるだけ…になってしまいます。

ですのでまずは、資金計画を立てることをおすすめします。インターネット上でも、近隣でもプロがパターンごとの資金のシュミレーションを作成してくれる無料のサービスがたくさんあります。

我が家の場合は、(まだ子どもの影も形もないうちから)子ども2人を大学まで奨学金なしで一人暮らしさせる、車を10年ごとに買い替える、ときには海外旅行に行く…というような設定で作成してもらいました。
このシュミレーションのおかげで、家にどれくらいお金をかけられるのかが明確になり、安心して家づくりを進めることができました。

わたしは、立派に住宅展示場を構える大手ハウスメーカーを全くおすすめしませんが、住宅展示場に行くとしても最低限の準備として資金計画をしておかないと、モデルハウスは約1億円程度の建物が多いでしょうから、実際には全く手の届かないものを見るという時間の浪費になってしまいます…

me-921.hatenablog.com

 

理想の家を考える

資金計画を立てたら、次は、自分たちにとっての理想の家について考えます。

理想の躯体性能を考える

まずは、「どんな性能の家に住みたいか」が重要です。というのも、ハウスメーカー工務店には得意分野や不得意分野がもちろんあり、どんな性能の家でも建てられるわけではないからです。

何もない状態から性能について具体的に考えるのは難しいので、こちらの本をおすすめします。

www.instagram.com

 

どのような性能の家に住めば健康に生活できるかに特化して書かれているので、家づくりの第一歩として最適です。絵や写真も多いので抵抗なく読めると思います。

この本を読んだあとに、今住んでいる家の悪いところ(良いところ)を書き出してみると更にざっくりと理想の家が見えてくると思います。

例えば、
・冬場に浴室と脱衣室が異常に寒い→断熱・機密性の高い家にしたい
・床が冷たい、素足で暮らしたい→無垢の床や、蓄熱式床暖房を採用したい
というような感じです。

それらを今後の建築家・工務店選び、その後の打ち合わせに備え、一覧にまとめておきます。

理想の生活導線を考える

せっかく注文住宅を建てるのであれば、家の間取りに合わせた生活をするのではなく、自分の生活に間取りを合わせるのが理想的です。

朝起きてから寝るまで、自分と家族がどういった導線で生活しているのかを書き出し、その生活の中で不便なところ(便利なところ)を見つけ、理想の生活導線を導き出します。

わたしの場合は、
・朝に家族と洗面所の使用時間が被るのが不便→洗面台を広くしたい、別途ドレッサーを設けたい
・畳んだ洗濯物を各部屋のクローゼットに収納するのが面倒→クローゼットを集約したい、洗濯物を干す・畳む場所と収納する場所を近くしたい
・雨天の外出時、自家用車に乗車するまでに傘をさすのが不便→玄関直結のガレージを設けたい
などなど…書き出すことで、些細な不満から、どういった間取りの家に住めば満足度が高いか、譲れない条件は何かがわかってきました。

そして、それら現在の生活導線と理想の生活導線、譲れない条件も今後に備えまとめておきます。

間取りの方程式

間取りの方程式

  • 作者:飯塚 豊
  • 発売日: 2014/11/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 導入としておすすめの一冊です。

 

理想のテイストを考える

自分がどんなテイストの建築物が好きなのか、明確に好みがわかってない場合は、建築雑誌やインスタで素敵!と思うものを片っ端から見ていきます。逆に、全く良いと思わないものも見ていきます。

すると大体の好みが把握できるので、自分の好きなテイストの建築物を建てるのが得意な建築家や工務店を探すことができるようになります。

理想の土地・庭を考える

通勤・通学などを考慮したエリアについてはもちろんですが、例えば、理想の家が「庭で食事のできる平屋」のような場合は広めの土地が必要かもしれませんし、「オール電化太陽光発電で電気代のかからない家」の場合は、日当たりが重要になります。

我が家の場合は、ごみ集積所が近く(でも家からすぐには目につかない)、団地ではなく、隣家との距離がある程度とれるところ、実家から自家用車で10分程度の距離…などが希望でした。

全ての希望に沿うことは難しいかもしれませんが、条件が多ければ多いほど絞り込みができるので、土地が探しやすくなると思います。

また、家が建ってから後手に回りがちな外構についても、初期から考え、理想を持っていると、土地が選びやすいだけでなく、後々、庭はこうしたかった、資金が足りない…家の構造上できない…と後悔することもなく、家と一体で計画していけるので最高ですね(わたしたちはこれができていませんでした…)

荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ

荻野寿也の「美しい住まいの緑」85のレシピ

  • 作者:荻野 寿也
  • 発売日: 2017/04/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
建築知識2018年7月号

建築知識2018年7月号

  • 発売日: 2018/06/20
  • メディア: 雑誌
 

 どちらも良書です。

 

条件に合う建築家や工務店、土地を探す

ここまで準備できれば、土地探しと並行して、建築家や工務店探しができると思います。候補が見つかった後も、これまでまとめた理想についての資料を印刷して打ち合わせに持参すれば、各建築家や工務店に対し何度も同じ話をする必要もありませんし、チェックリストとしても使えます。

 

まとめ

なんとなくで家づくりをスタートすると、見学や打ち合わせでかなりの無駄な時間が発生します。理想の家を考えてまとめるのは一見面倒くさそうな作業に思えますが、実際はかなりの時間の短縮になりますし、夫婦であれやこれやと話し合うのはとても楽しかったです。

夫婦でじっくり話し合った成果かわかりませんが、同じ目標に向けて協力できたので、家づくりに関して揉めることは一度もなく、入居後もお互いに家を大切に扱いながら生活できているように感じます。

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ガレージと直結の玄関

 

 

me-921.hatenablog.com

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